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いつから日本の医療が壊れたのか?

医療費抑制は「土光臨調」以来の攻撃

 コロナ入院患者に必要な人員は通常の3倍、防護服の着脱など感染対策も必要だ。手術件数も減少し、外来患者の受診抑制も生じる。マスクなど材料費の高騰などコスト増も。経費増と収入減で大半の病院経営が急激に悪化した。
 本題はここからだ。コロナ以前から日本の医療は危機的な状況だった。政府や財界は80年代以降、「医療費亡国」論で医療費の増加は経済発展を阻害すると考えて診療報酬を厳しく抑制してきた。医療費は政府が価格を決定する公定価格なのだが、80年代から物価は1・4倍になったが、診療報酬はほぼ上昇せず。赤字は経営努力の問題ではないとラジオは指摘していた。
 利用者側の体感としては、保険料(率)が上がり被用者本人窓口負担が3割になるなど医療費は上昇し続けていると感じている。だが実際は診療報酬は上がってない。
 このため大半の病院が自転車操業で、収益を上げるために、不必要な検査や投薬を行い、儲からない患者の強制退院などが起きる。非正規化や外部委託なども拡大してきた。
 世界一の高齢化が進む国で現在の医師数33万人は、OECD平均水準で13万人足りない。医療費や医師育成の抑制が強まったのは80年代から。土光臨調は3K赤字(米・国鉄・健康保険)の解消を掲げた。国鉄分割・民営化の強行とともに医療費の抑制が続いてきた。医療の営利化・民営化の圧力も増大している。
 いずれにせよコロナ患者を受け入れた病院ほど経営的には厳しい状況にある。
 国民皆保険制度のもとでかつては世界一と評された日本の医療は脆弱化し、本当の医療崩壊はこれからの状況なのだ。 

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